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ディープフェイクの見分け方:見た目より「確認する習慣」が大事

精巧な偽物は目では見抜けないことがあります。出どころを探し、お金や認証コードが絡むときは別の手段で確認しましょう。

執筆 Vagner Soares · 内容確認 Vagner Soares · 更新 · 読了目安 約3分

ガイドのカバー画像:ディープフェイクの見分け方:見た目より「確認する習慣」が大事

AIで作られた動画や音声は年々精巧になり、「よく見れば分かる」とは言い切れません。確実性が高いのは見た目のチェックではなく、元の情報源をたどることと、お金・個人情報・認証コードが関わるときに別の手段で本人確認をすることです。

なぜ見た目だけでは足りないのか

米国FBIのインターネット犯罪苦情センター(IC3)は2024年12月の注意喚起で、犯罪者が生成AIを使い、役員や公的機関の担当者になりすます例を挙げています(英語)。米国FCCも、有名人や身近な人の声をまねた音声や、偽動画へ誘導する不審なメッセージに注意するよう案内しています(英語)。

検出ツールにも限界があります。GoogleのGeminiの電子透かし(SynthID)確認は、同社のAIで作られたものしか判別できないと説明されており、結果が出なくても本物とは限りません。ツールは手がかりであって、判定ではありません。

目視の手がかりは「疑う材料」まで

FBIの注意喚起には、手や目の不自然さ、顔のゆがみ、影の不一致、動きの不自然さなどが挙がっています。確認する価値はありますが、技術の進歩で当てにならなくなる点と、欠点がなくても本物とは限らない点に注意してください。手がかりは疑いを強めるために使い、安心の根拠にはしません。

技術に左右されない手がかりは「台本」です。急がせる、秘密にさせる、感情に訴える、すぐ支払わせる。この形なら、AIかどうかに関係なく詐欺として扱います。

6つの確認手順

手順やること
1. 出どころを探す最初に投稿した人や媒体は誰か。引用だけで広まっていないか
2. 画像検索スクリーンショットを撮って画像検索し、以前の別の投稿がないか調べる
3. 他の信頼できる情報と照合同じ内容を公式サイトや複数の報道が伝えているか
4. 文脈を見る本人がそんなことを言う理由があるか。急な投資話や頼みごとではないか
5. 別の手段で本人確認知っている電話番号にかける。相手が用意した連絡先は使わない
6. 支払い・コードは保留確認が取れるまで、送金・認証コードの提供・リンクのクリックをしない

Googleの「この画像について」を使うと、画像の出どころや過去の掲載を調べられます。表示の名称や手順は更新で変わることがあるため、ヘルプで最新を確認してください。

動画通話で「本人」が頼んできたら

ビデオ通話の映像や音声もなりすましに使われることがあります。通話中に金銭や機密情報を求められたら、その場で応じず、いったん切って、自分から知っている番号にかけ直します。家族や会社で、緊急時に使う合言葉や確認ルールを決めておくのも有効です。

自分や家族の写真が使われたら

SNSの公開範囲を見直し、不要な写真や動画を減らします。なりすましを見つけたら、そのサービスの通報機能で報告し、必要に応じて警察や相談窓口へ。相談先の最新情報は各公式サイトで確認してください。

小さな会社・店舗で決めておくルール

画像や動画を共有する前に

話題になっている動画ほど、出どころが不明なことがあります。共有する前に、元の投稿、日付、場所、他の報道を確認し、確認できなければ共有しない、というのがいちばん安全です。

実際にありそうな場面と対応

場面起こること対応
上司や取引先を名乗るビデオ通話「至急、送金してほしい」と頼まれる通話を切り、登録済みの番号にかけ直す。社内の承認手順を守る
有名人が出てくる投資の動画広告「今だけ」「必ず儲かる」と登録や入金を促される広告から登録しない。公式サイトや公的な窓口で確認する
家族の声の緊急電話事故やトラブルを理由に送金を求められるいったん切って、以前から知っている番号に折り返す。合言葉を使う
SNSで流れてきた衝撃的な動画事実かどうか分からないまま拡散される元の投稿と日付を確認し、確認できなければ共有しない

どの場面でも共通するのは、「急がせる」「他の人に相談させない」「お金や認証コードを求める」の3点です。映像や音声が本物らしく見えても、この3点がそろったら止まって確認します。

手順やメニュー名は、機種・OSのバージョン・契約先によって異なります。最新の表示は各社の公式ヘルプでご確認ください。

この記事は一般的な情報提供を目的としています。金融・法律・個別の被害については、金融機関・警察・公的な相談窓口にご相談ください。

よくある質問

ディープフェイクは目で見分けられますか?

手や影の不自然さなどが手がかりになることはありますが、確実ではありません。見た目だけで判断せず、出どころの確認と別の手段での本人確認を組み合わせてください。

AI判定ツールで本物か分かりますか?

手がかりにはなりますが、結論にはなりません。特定の会社のAIで作ったものしか判別できないツールもあり、結果なしは本物の証明になりません。

家族を名乗る音声通話でお金を頼まれました。

電話を切り、以前から知っている番号へかけ直してください。声が似ていても、要求が金銭やコードなら確認が取れるまで応じないでください。

偽動画を見つけたらどうしますか?

拡散せず、投稿先の通報機能で報告します。名誉やお金の被害がある場合は、警察などの相談窓口に連絡してください。

参考情報: FBI IC3(英語):犯罪者による生成AIの悪用 · FCC(英語):ディープフェイク音声・動画 · Google検索ヘルプ:この画像について · 警察庁